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最後は楽しく勉強できるかどうか

 中学数学の代名詞は方程式でしょう。一次方程式から始まって連立方程式、二次方程式と進みます。どなたも二次方程式の解の公式を覚えたことと思います。文章の応用問題としては、「みはじ」つまり、道のり、速さ、時間から解き進める、速さの問題や、濃度の問題が定番です。私の場合、中学数学の計算系の指導においては、これらの定番問題を経て、いわゆる「時計算」で仕上げます。時計算とは、アナログ時計を前提に、「4時と5時の間で短針と長針が重なるのは何時何分何秒か」といった問題です。先日、中学3年時から担当してきた高校2年生に解いてもらいました。既に解いた記憶はあるのですが、あらためてやると少し難しい問題です。結局、紙にメモをいろいろ書きつけて、一度はまちがってやり直して、18分かかりました。本人も独り言のように言っていました。「昔やった問題をあらためてやると楽しいなあ。」今は高校2年生で、ベクトルや三角関数、数列を経て、微積分をやっています。その段階での感想です。

 さてここであらためて、この「楽しさ」の意味を考えてみましょう。勉強の楽しさとは何でしょう。成果を出すとお小遣いをもらえるといった物欲を満たす楽しさとか、クラスで優位に立てる名誉欲を満たすことによる楽しさとかもあるでしょう。でもまあ、当然ながら教える方としては、純粋に数学の楽しさを味わっていただきたいと思います。時計算には定番の等式があるような、ないような。その人の感覚でいろんな式を立てることができます。答えは同じになるとしても、考え方はいろいろ。これをおもしろいと考えられるかどうかです。

 物理をおもしろいと考える生徒は多くいます。しかしそれ以上に大嫌いという生徒が大勢います。やる意味がわからない。公式が多すぎるetc。国語も、普通に好きだと思っている生徒もいれば、難しい漢字ばっかりでわけわからないことを書いてある科目だと考えている生徒もいるでしょう。

 なぜおもしろくないのか。わからないから。

 わからないなら、なぜわかろうとしないのか。嫌いだから。

 嫌いだから、勉強したくないという生徒に、学問のおもしろさがわかるはずはありません。どんな教科でもかまいません。ひとつでも純粋におもしろいと感じる教科を高校時代に見つけられるかどうか。これがその後の人生に大きな影響を与える気がします。

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